2017.04.21 Friday
花炭(と鼻)
いいもの みせてあげるです。
ウリ猫の鼻
――じゃなくて、
ヒゲ
――でもなくて、
こちら。
花炭です。
蓮の花托、ドングリのヘタ、
竹の箸と、それを結わえたワラひも、
そして折り鶴まで。
密閉して適正温度でじっくり焼くと、
きれいに形を残したまま、炭になります。
*
里山保全のボランティア団体に所属しているのですが、
そこでは毎年春の初めに、炭焼きをしています。
間伐したコナラと竹を炭に焼くことで、資源を有効活用し、
かつ、炭焼きの技術と文化をきちんと伝承しようではないか、と。
でも活動の第一の目的は、「楽しんじゃえ!」です。
そして、その楽しさを倍増させるべく、
炭焼き窯の脇では、一斗缶や菓子の缶を使って、
こうした花炭を焼いています。
みかんとかパイナップルを焼いたこともあります。
上の竹製の入れ物も、手先の器用な会員の、手作りです。
松ぼっくりや栗のイガも定番。
ワシャモシャした丸いのは、モミジバフウという木の実。
イガの針や、モミジバフウの実の細いヘタまで残っているのが自慢です。
会員には定年退職したおじさまが多いのですが、
技術職だった人や、バリバリ理系だった人が研究と工夫を重ね、
現代版炭焼き職人たちの向上心は留まるところを知りません。
以前は折り紙なんぞ真っ白な灰になって燃え尽きていましたが、
近年はほぼ100パーセント、炭化に成功しているようです。
んが、花炭作りの最大の難関は、完成品を運ぶとき!
壊れやすいのよ〜。
猫の「ちゃいちゃい」も、難敵です。