猫な日本語

日本語ネイティブの知らない日本語のステキな秘密♪
猫まみれです、悪しからず。

☆・ 更新は、月・水・金・☆  
☆・ 日本語バナシは月曜日・☆ ←ぼちぼち再開!
                   
          << グリコのこと、メモ | main | 小豆と黒豆 >>          
         
グリコのこと、つづき


きのうのつづきです。
グリコが「老いの階段」を2段飛ばしに降りたのを知って
いろいろ考えたこと、やってみたこと、を書きます。



まずは安全対策。

P1270233.JPG

ここは吹き抜け階段の上部、グリコのお気に入りの一つで、
よくこんな危なっかしいかっこう(⇒☆)で寝ていた場所です。

でも、体重(筋肉量)の減少とともに足もとが怪しくなってきたため、
百円ショップのネット(300円でしたけど)でふさぎました。


こんなふうに伸び〜をしたときに、
ふいによろけることが増えたのですが、
こうしておけば、安心して見ていられます。

P1270235.JPG




つぎは、食事。
体重激減と前後して、恐れていた多飲多尿が激化しました。
直前まで満腹感サポートなどのダイエット食を中心にしていたのですが、
慢性腎不全に対応した療法食にまるっと切り替えました。


が、療法食はとかく受けが悪いもの。

キロ単位の大袋では、なかなか食べ切りません。
多少割高にはなりますが、数百グラムずつの小袋で、

評判のよさそうなものを、なるべく多種類そろえることにしました。



アニモンダ 猫 インテグラプロテクトニーレン(腎臓ケア)250g


P1270397.JPG
プロステージ ル・シャット デトレ 300g

このほか、 HAPPY CAT ダイエットニーレ ローファットキドニーなど。


よく「餌を切り替えるときは、少量ずつ混ぜて慣らしましょう。」
などと注意が書かれているものですが、あれはウソだと思います。

少なくとも私の経験では、一気に全量を切り替えた方が、いい。

日本酒の一升瓶も、口開けがおいしいでしょ。

きっとあれと同じ。

あたらしいフードは、よく食べてくれます。(そしてすぐ飽きます。)
だから、小容量の数種類をローテーションしています。


そして栄養補助。

好物のお湯割りに、カロリー補充のドーピングもしましたが、

それでは追いつかないほど、おそろしい勢いでやせ続けるので、

こちらを投入。
腎臓をいたわりつつ、カロリー摂取を維持するものです。

P1270519.JPG
森乳サンワールド猫用 チューブダイエット(キドナ)

 

もともと「ぎうにうのお湯割り」が好きな猫なので、
ミルク味のこれは、よく飲んでくれます。

ほんとうはクリーム状の濃さにして「食べて」ほしいのですが、

それはお気に召さないので、だいぶ薄めたのを、飲み物としてお給仕。

とにかくお腹に入れてくれれば、それでよし!


P1270521.JPG

で、どんと箱買い。
チューブ・ダイエットという名の通り、経管栄養に使えるものです。

シリンジやカテーテルを使えば、食道や胃に流し込めるのですね。


が、グリコにはそれはしません。

しない、と家族で決めました。

今のところは自発的に飲んでくれていますが、
将来もし飲まなくなったら?
......そのときは、彼女の意思を尊重しようと思います。

じつは、先代のニャンタの晩年、食事をとろうとしなくなった彼女に、

私たちは、これをペーストにしてシリンジで強制給餌していました。
ただただ、体力をつけてほしかったのです。
指の間からこぼれていくようなニャンタの命を、
何とかして、何としてでも、つなぎとめたかった。

でも、結果的にそれがニャンタを苦しめることになりました。
最期を迎えたとき、彼女のからだには、無駄に体力が残っていたのです。

病魔が凱歌を上げようとしたとき、体がそれに負けまいとしてしまった。

「死ぬためのバランス」を、飼い主が狂わせていたのです。

枯れるように、穏やかに、死んでゆけたはずのものを、

ひどく苦しめる結果になってしまった.....。

そのときの悔いは、いまだに消えません。

だから、グリコが「もう食べない。」と決めたなら、
そして、手に入る限りのあれこれのフードを試しても
その意思が変わらないときが来たなら、
そのときは、口をこじ開けて食べさせるようなことは、しない。

そう決めました。


 

 

老猫、老犬、あるいは病気やケガの動物を抱えている飼い主さん、

みなさんに共通する悩みは、「どこであきらめるか」ではないでしょうか。
どこであきらめるかを、飼い主が決めなければならない、
その責任の重さ、決断のつらさ、ではないでしょうか。
 

入院させるかさせないか、検査をするかしないか、手術をするかしないか、
どこまで投薬を続けるか、始めた治療をどこで打ち切るか、......

ニンゲン語で話し合うことができない以上、決めるのは飼い主です。
 

 

キツイですよね。

これは、キツイです。
 

私は、この冬、グリコが旅立ちの準備を始めたと感じたとき、

穏やかに旅立ってくれるならそれでいいや、と思いました。

 

「それでいいや」とは、つまり「死んでもいいや」ということなわけです。
我ながらどうかと思いました。

でも、心の底にそんなシンとした冷たいものを抱えながら、
それでも、それでも、同時に、ほのかな幸福感も、覚えたのです。
そんな心境、動物を見送った経験のある人ならわかってくださると思う。

だって止められないんだもの。
行く、と決めたものを、止めることなんかできないんだもの。
 


 

 

黒っぽい姐さん、「そのとき」は、あなたが決めてください。

動揺はすると思うけど、なるべくジタバタしないように気をつけますから。

なるべく行儀よく、静かに見送るように、心がけますから。
 

 

だから、まあ、もうちょっとコッチにいると決めたなら、

ウリすけのご飯じゃなくて、ご自分のを食べてくださいね。


ダイエット食、前はあんなに嫌ってたくせに。

にほんブログ村 外国語ブログ(日本語)へ  

 

きのうの記事に「ファン」のみなさまがお寄せくださった温かなご声援、

うれしゅうございました。ありがとうございます。

おかげさまで、グリコは、まだまだヤル気のようです。

飼い主はその邪魔をせぬよう、なるべく上手に、伴走します。

| ひとやすみ | 08:49 | comments(10) | - |
コメント
ふ、ふ、ふ、覚悟なんてしたのなら
アタクシもう少し粘りますわよ、って
グリコさん言ってくれるんじゃないかしら。
猫を看取るとその度に、その引き際の美しさに感服します。
「いいのよ、もう」
そう言って食事をしなくなって、遠くを見るようになって…
書いていて涙が出る。。。
グリコ様には湿っぽいのはお似合いにならないから
良し、ビーム謹呈決定!!
| 藏ゆ | 2017/03/23 9:22 AM |
グリコさんの意思に任せることに決めた
おばさまの後悔がそういう形になったことを
ニャンタさんは喜んでいると思います。
看取るのは悲しいけれど、でもその場に自分がいない事の方が
よっぽどイヤで・・・
大丈夫だよ!私達がそばにいるから大丈夫、大丈夫って
その場に立ち会えたことに感謝しました。
ダメだ・・・藏ゆ様同様、打ちながら涙が出ます ^^;
そばにいることしか出来ないけれど、大事だなって思います。
| ж∫цж | 2017/03/23 11:45 AM |
「それでいいや」は「死んでもいいや」とは違います。
私には、おば様の心の底の、「覚悟」が見えた気がしました。

天の邪鬼なマダム・グリコの事、
「あたくし、まだまだイケてますけど、何か?」
とか言いそうですね(^-^)

| くろうさ | 2017/03/23 11:53 AM |
午前中は失礼致しました。
ニャンタさんの晩年は、2年前に他界した子に似てます。
腎臓病で17歳の命でしたが、食欲低下・食事拒否の際は
やはり口をこじ開けて高カロリー食を食べさせていました。
でも、人間が自分の身体のことは自分がいちばん知ってる
ように、猫も自分の体調のことは自分がいちばん知っている。
あまり長くないだろうと覚悟が出来た時には先生とも相談し、
好きな物や興味を示す物を食べさせていました。
普段は食べさせなかった甘いアイスクリームなども、口にする
仕草を見せるようなら躊躇せずあげました。
それで次は食べたくないと思えば口を開かないだろうし。
この考えには個人差があるのかもしれませんが「体に悪い」を
理由に取り上げたくはなかったんですよね。
後々「あの時食べさせてあげていれば…」と後悔するより、
今のこの子の気持ちを優先したい。と。
この一瞬がこの子を幸せに出来るのならそれがいい。と。
それでも自問自答する看護の日々でしたが。
なんて言いつつも、今いる子の時にも右往左往してしまうんだ
ろうな…なんて思っています。(笑)

写真を見るとグリコさんはしっかり食べていますし、まだまだ
居心地の良い皆の傍にいたいと思ったんですよ!
フレー!フレー!グリコ嬢!!

(前回同様、コメントが長くなり失礼致しました。汗)
| うらまろ | 2017/03/23 1:55 PM |
姐さんは猫又検定を面接でクリアしますよ。
二股尻尾が似合いますもん(褒め言葉です)

ちょうど昨日猫友さんと話しましたよ。
「最期まで苦しい思いはさせたくない」と。
猫はヒト語を話せないから本心はわかりません。
でもずっと一緒に居る飼い主だからこそ
猫がどうしてほしいかわかるのではないでしょうか。
どんな決断をしてもきっと迷いや後悔はあるでしょうが
一緒に暮らした飼い主が決めたことが最善だと思います。
これも勝手なヒト目線かもしれませんけどね。
| A | 2017/03/23 3:20 PM |
こんばんは。
いつも読み逃げさせていただいております。

昨年亡くなったうちの愛娘は、前日までセレニアを飲みながら点滴をし、好きなものをちょっぴり食べ、亡くなる当日の未明まで自分でトイレにいっていました。亡くなる日の朝、初めて寝床で粗相して、お尻をお湯につけて洗ってやった時、びっくりしたように振り返って、私が何をしているか確かめ、それから気持ちよさそうにしっぽをゆらゆら揺らしながら、私に身を任せていたのを今でも覚えています。亡くなるまで12時間位、横たわって、夕方、ふっと息を止めました。

本文を読みながら、あの子の最後の1日を思い出していましたら、ニャンタのおば様の「死ぬためのバランス」という言葉をぶつかって、はっとしました。同じ感覚を私は「死ぬための体力」と呼んでいたのです。垣根もない位、死に寄り添うように亡くなるのが理想でした。いざ、外目にそれが成功したようでも辛さは変わりませんでしたけども。

どうかマダムが、最後までマダムらしくありますよう。おば様の決断とマダムグリコの心意気を応援しています。それまでのしばらくの間、風や光や人の手の暖かさを、マダムには楽しんでもらいたいと思います。

長文失礼しました。
| ぷり | 2017/03/23 10:31 PM |
グリコさんのお話、ありがとうございました。
本当に本当にありがとうございます。

愛しい子達との別れは何度経験しても慣れるものではなくて、辛くて辛くて、喪失感が薄まっていくのを何年もかけて耐えなければならない…
どんなに理想的な別れであってもそれは変わらないけれど、せめて後悔で苦しまないようにしたい。愛猫はまだ8歳ですが、今から家族で話しておきたいと思います。

グリコさん、優しく撫でられる心地よさを存分に味わって下さいね。
あっさりしたダイエットフードをつまみたくなっちゃってもほどほどに、ね。
| ナッツ | 2017/03/24 7:34 AM |

◇藏ゆさん、どっこいビーム、ありがとうございます!◇
しょう吉っつぁんのビームは効くからなあ。グリコは「まぶしいじゃないのよっ。」と、もったいないことを言いそうですが、春の陽ざしと相まって、効果大だと思います。/先日の女将さんの記事にあったぶー太さんの危機の際は、ニャンタのことを生々しく思い出してしまって、コメントが入れられませんでした。ぶー太さん、お互い、ゆるゆる参りましょうね。

◇ж∫цжさん、泣かせてしまってごめんなさい。◇
見送ったご経験がおありなのですね。でも立ち会えてよかったです。死なれるのはもちろんつらいけれど、一人で行かせるのはもっとつらい。さらに家出や行方不明なんてことになったら、想像するだけで気がヘンになりそうです。だから、こんなふうにゆっくり態勢を整えて心の準備もできることに感謝です。ニャンタに叱られないように、今度はしっかりやりたいと思います。

◇くろうささん、やさしいことばをありがとうございます。◇
そしてグリコの通訳も。ほんと、彼女ならそのくらいのことを言っていそうです。/まだまだ若い盛りのサビィちゃん、くろうささんとの生活を満喫してますか?

◇うらまろさん、続けてのコメントをありがとうございます。◇
「あまり長くないだろうと覚悟が出来た時」、まさにその見極めが難しいのですよね。まだまだ希望がある、と思ってしまうと、体の毒になるものは食べさせたくないと思いますものね。看取りという営みは、ゴールが見えないところが残酷です。やっていることが正解かどうかは、ゴールを切った後でないとわからない。ニャンタのときは、ゴールはまだまだ先なのか、すぐそこなのか、迷って迷って...... とにかく今度はグリコに丸投げです。グリコが嫌がることはしない、よかれと思っても、しない。無責任丸投げ方式でいくことにしました。

◇Aさん、たのもしいコメントをありがとうございます。◇
この黒っぽい姐さんは、猫又検定で面接官をビビらせるくらいのことを言いそうです。/どうしたってヒト目線でしか動けないのは事実ですもんね。ことばの通じない者同士、じっくり向き合って丁寧に判断していこうと思います。ぽちゃ子さんも、(適当に)がんばりましょうね!

◇ぷりさん、初めまして。心に沁みるコメントをありがとうございます。◇
去年ですか。まだまだ生活のあれこれの中に「涙の種」がいっぱいでしょうね。そんなぷりさんにこんなことを言うのは不謹慎かもしれませんけれども、それはうらやましいような旅立ちです。やわらかい草で編んだような、やさしい垣根をひょいとまたいで行ってしまったのですものね。おみごとです。/グリコも一時は吐き気がひどくて、糖尿病も併発しているかもしれなくて、という状況でしたが、あれこれのフードを試しているうちに、奇跡のように症状が緩解してきました。多尿は続いていますが脱水も起こしておらず、補液はしていません。「体力」にしろ「バランス」にしろ、上手に養っているように見えます。いつかそのときが来たら、ぷりさんちの愛娘さんのように、上手に垣根を越えて行ってほしいなと思います。/どうぞまた遊びにいらしてください。

◇ナッツさん、こちらこそありがとうございます。◇
まだまだ8歳、まだまだブイブイ言わせてるお年ごろですね。でも、話し合っておくのはたいせつなことですよね。本猫もまじえて、家族会議。しておいて損はありませんわ。/喪うことの恐怖を思うと生き物を飼うのは嫌だという人は多いですが、でも、泣きながら思い出して、泣きながら笑顔になれるのも、彼らとの思い出があればこそです。差引勘定しても、「もうけ」のほうがぜったい大きい。もし迷っている方があれば、「飼いましょう! いっしょに暮らしましょう!」とお勧めしたいです。ね?
| ニャンタのおば | 2017/03/24 11:12 AM |
グリコ姐さんへ、
多めの準備期間を設けてくれているんですよね。
だってまだ階段を上がって吹き抜けやベランダから眺望を楽しんだり
お湯割りを所望されたりしているんですもの。
我が家の皇太后も慢性腎不全と診断されてから5年以上経ちますが
数値の上ではずっと変わりなく暮らしています。
足元もあやうくなって、毎日のように吐いていますが
まだ一緒に暮らしてくれるようなので、彼女の意向が最優先の日々です。
一応彼女には見送った3匹分の上乗せがあるので、
成人式のお祝いをするからね、と伝えています。
おばさまが仰る「それでいいや」はマダムの意思を尊重する大変な覚悟です。
「生きていて欲しい」はある意味当事者無視のエゴだとも思ったりします。
そんな事を改めて身をもって伝えてくれてありがとうございます。
しょう吉さんのビームが届いたら、春の日差しを堪能して下さいね。
おばさまへ、
「猫とさいごの日まで幸せに暮らす本」加藤由子著
は もうお読みになりました?(お読みになっていましたらごめんなさい)
帯の言葉だけでも背中を押してもらえます。
| じゅにあまま | 2017/03/24 2:00 PM |

◇じゅにあままさん、コメントを見落としておりました。失礼しました!◇
「生きていてほしい」は当事者無視のエゴ.....、まさに、まさに。同感です。○歳まで生きてほしいとか、いついつの記念日を一緒に迎えたいとか、そういった数値目標は、わが家では一切立てておりません。そういうのが何かの励みになることもあるとは思いますけれど、何だか息が苦しくなるようですもんね。でも、ニャンタのときは見事にその罠にはまっていました。数値目標こそなかったけれど、逝ってほしくない!というエゴがあったと、深く深く反省しております。/おすすめの本は、はい、すでに持っております。ええと、持っているだけ。なんだか安心しちゃって、まだ読んでおりませんでした。春休み中に読みます。/じゅにあまま国皇太后陛下に穏やかな春の日を、フラー!
| ニャンタのおば | 2017/03/26 3:24 PM |
コメントする









        
CALENDAR
S M T W T F S
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30      
<< April 2017 >>
スタッフ紹介
清水由美(=ニャンタのおば)猫ヌキでは例文が作れない日本語教師。いまだニャンタに恋々。ウリが来てくれてよかった、この世に酒があってよかった、と思う日々。

ウリ=2008年初冬、八幡神社の境内で泣いていた女の子。猫とは思えないほど素直で気だてのいい灰色しましま。コムスメだと思ってたらもう8歳!
 
グリコ=2010年暮れ、ご近所の家を出されてわが家の庭猫に。黒地に金サビのおばちゃん。年齢不詳。クールな顔で、甘えるったら甘える。2014年冬、再び家猫に!

ニャンタ=18年近くをともに過ごした、猫度百パーセント、女王気質全開の三毛女史。ヒトの心をわしづかみにしたまま、2008年の梅雨空に、昇天。

☆ニャンタのおばの本☆

猫(や犬)と暮らしたくなったら!
いつでも里親募集中
☆RECOMMEND☆
RECENT COMMENT
SELECTED ENTRIES
CATEGORIES
ARCHIVES
LINKS
PROFILE
管理人へのご連絡は
nekona222-saycat■yahoo.co.jp へ。  (■ → @ )
モバイル
qrcode