2017.05.08 Monday
謎の物体
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【…ようだ。/…ようです。の解説】
断言はできないけれどそう考えられる、と言いたいときに使う。
この「よう(=様)」は、もともと名詞なので、
「…」の部分は、連体修飾(=名詞修飾)の形を取る。
たとえば、その前に名詞を置くときは、間に「の」を入れ、
ナ形容詞(=形容動詞)を置くときは、間に「な」を入れる。
また、それが不確実な判断であることを明示するために、
「どうやら/どうも/思うに/見たところ」などを添えることも多い。
・あれはタヌキに見えるが、どうやら猫のようだ。
・犬と暮らすのは、どうも私にはムリなようです。
さらに、「断言はできない」というところから発展して、
積極的にぼかして言うための手段としても用いられる。
・拙宅の猫の方が、お宅のワンちゃんより、ちと賢いようですな。
ぼかして言ったからって、ケンカにならないとは限りませんけどね。
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ところで、もし、この「よう」の意味を教えてくれ、と迫られたら、
たいていの日本語ネイティブは途方に暮れるんじゃないかと思います。
「猫」や「寝る」や「かわいい」なら、何とか説明できるでしょう。
もっと難しげな「忖度」「違憲状態」なんかも、何とかなりそうです。
少なくとも、辞書や事典を引けば、答えは見つけられるでしょう。
でも、「よう」の意味って、何?
「意味」なんてものはなくて「機能」があるだけ、という感じですよね。
そもそも、母語話者はこうした語を辞書で引こうとは思わないでしょう。
実際、改めて引いてみると、辞書によって項目の立て方もいろいろです。
「よう(=様)」で名詞にしていたり「ようだ」で助動詞にしていたり。
ことばは変化するものですから、ある語のある用法が発展して、
もとの語から見たらずいぶん違う姿になることはよくあります。
その変化、転成の過程のどこをとらえて辞書に載せるかによって、
辞書の書き方も、当然違ってくるわけです。
「意味」がなくて「機能」だけに見えるこのような語も、
たまに辞書で引いてみると、おもしろいですよ。
【メモ】
この「よう」は、比喩表現にも使われます。
過去に取り上げた記事は、以下にあります。
(まるで)…ようだ。⇒〜よう(比況)、〜よう(比況2)
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さてさて、わが家の窓辺で目撃された不審な物体は、
もしかしたら、猫じゃなくて......
ぷぷぷぷぷーーぐっと堪えて…ブーーっ(≧▽≦)
私の笑いのツボにハマってしまったようです(^_-)-☆
意味が無くて機能〜の説明も、
分かりやすくて?!納得しました〜(^O^)/
しかし、ウリちゃんのそのハマり具合!!ったらぁ〜〜〜〜並んでころがりたい(^^♪