2011.09.12 Monday
跳べる!
跳とべる!
【グループ1=5段動詞ごだんどうし】は、 -u ⇒ -eる
行いく⇒行ける 泳およぐ⇒泳げる 話はなす⇒話せる 持もつ⇒持てる
跳とぶ⇒跳べる 飲のむ⇒飲める 乗のる⇒乗れる 歌うたう⇒歌える
【グループ2=1段動詞いちだんどうし】は、-る ⇒ -られる
起おきる⇒起きられる 食たべる⇒食べられる
※今いまは、ラ抜ぬきがどんどんふつうになっているので、
「おきれる」「たべれる」でも、話はなし言葉ことばなら、まあまあOK。
【グループ3=不規則動詞ふきそくどうし】は、2つだけ↓
・来くる ⇒ 来こられる
※これも、ラ抜ぬきの「これる」で、まあ、いい、でしょう。
・する ⇒ できる
【例れい】
おば 「とぶの?」
ウリ 「うん」
おば 「ほんとにとべる? だいじょうぶ?」
ウリ 「だいじょぶ! えいっ!! ほら、とべた♪」
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ここは台所だいどころ。
ご飯はんを作つくっていると、頭あたまの上うえを猫ねこが跳とびます。
つづきをよむ(↓)
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【ラ抜きことばについて】
外国人のための日本語教育では、活用を教えるとき、形の変え方のタイプによって、動詞を3つのグループに分けます。(このグループ分けについては、またいずれご紹介するつもりです。)
少し前まで「まちがった日本語」として槍玉にあげられていたラ抜きことばは、そのうちの、グループ2の全部と、グループ3の「来る」における(時代の)変化でした。今ではむしろ「ラ抜かず」のほうが、耳に違和感を覚えるほどでしょう。
グループ2の動詞と「来られる」のラレルという形には、もともと、<可能><受け身><尊敬><自発>という4つもの意味がありました。ちょっと負担が大きすぎますね。そこで、せめて可能はラ抜きのレルだけでいいことにして、ほかの意味と区別しようよ、という流れができたわけです。
べつに日本人全員が会議を開いて決定したわけでもないのに、わずか数十年で、「ラ抜き? ま、いいんじゃない?」という結論が出たことになります。
ことばの変化は、多数決で決まる。使う人が多数派になった時点で、「正しくない」が「正しい」に変わるのです。勝てば官軍。結果がすべて。まさに究極の民主主義ですね。(だから衆愚の危険も、ないわけではない。)
とはいえ、使用頻度の低い動詞や、あらたまった書き言葉でしか使わないような動詞は、今でもラ抜きにはなりにくく、かつての「正しい」日本語の活用が守られています。
たとえば、「述べる」とか「捉える」などはグループ2の動詞ですが、もし学術論文などで、「結論は断定的には述べれないであろう」とか、「この問題は以下のごとく捉えれる」なんて具合にラ抜きで書かれていたら、たちまち読む気をなくすのではないでしょうか。
日常よく使われる語ほど変化は早く、そうでない語は、「古きよき」形で残るのです。
ウリちゃん、お美しいだけではなくて運動神経もいいのですね!猫がバビューンと跳ぶ台所、楽しそうでうらやましいです。
ブログ開き、おめでとうございます!分かりやすくて楽しい解説で私の日本語力もアップ間違いなしです。
「ら抜き」も今はOKなのですね。時代は知らないうちにどんどん変わっていた…