2019.06.17 Monday
心がまえ
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★日本語文型「いつ〜ても...」
「いつ」だけでなく、「疑問詞+でも」の形は、
時・人・物・場所などなどについて
「想定しうるすべての場合」を意味します。
たとえば、
・猫に呼ばれたら、いつでもお返事すべし。
・酒なら何でもいただきます。
・ビールでもビール系でもどっちでもかまいません。
・ご飯をくれる人なら誰でもいい人と認定する猫。
・グリコ婆さまは「どこでもトイレ」発動中。
そして今日の文例のように、
その疑問詞と「ても/でも」のあいだに
いろいろな条件をはさむこともできます。
・いつ呼ばれてもお返事すべし。
・日本酒なら、何がツマミでも飲めます。
・どっちを飲んでもプハ〜っと爽快。
・誰がくれても、ご飯はご飯だわよ。
・どこにウンしてもヒトが片づけるからいいのよ。
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こんなこと、日本語ネイティブには
解説するまでもないことでしょう。
何不自由なく使いこなしていらっしゃるはず。
でも、日本語学習者にとっては
こうしたことを「文型」として、
教わる(=知る)必要があります。
なぜなら、辞書を引いても、
「答え」はなかなか見つからないからです。
「ても」や「でも」で引くのは道が遠いし、
それぞれの疑問詞で引こうとしても、
基本的な語彙にはえてして多義語が多く、
やはりほしい語義にたどりつくのは
時間がかかります。
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――えっ、日本語にも「文型」があるの?
以前、日本語教師を目指す人に驚かれました。
英語などの外国語を学ぶときには
けんめいになって覚える「文型」ですが、
自分の母語にもあるということには
なかなか思いが至らないようです。
あるんですよ。
もちろん。
いつか日本語学習者と出会って
日本語の文の意味を聞かれたとき、
個々の単語の意味ではなくて
「文型」の説明をしてあげると
喜ばれることがあるかもしれません。
日本語にも文型はある。
このことを頭の隅に入れておいていただきたくて、
ときどき、こんなふうに
★日本語文型という記事を書いています。
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雨続きでどうせ汚れると思って
玄関の掃除をしなかったのは悪いけど、
ウリが今そこに寝転がるなんて
思わなかったのよね。
とりあえず、
玄関より猫を拭こう。
あ〜っと、猫は拭かなくても、
いつの間にかキレイになりますよ〜。