ねこすな・ねこばば

★日本語【「ねこ」と国語辞典】




いつまでその話でひっぱるつもりかしら。
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まあまあ、そうおっしゃらず。
3週連続、埋める埋めないの話で恐縮ながら、
この件で、あらためて「ねこ○○」を辞書で引いておりましたら、
おもしろい発見がありまして、みなさまにご紹介したくなりました。
おつきあいくださいまし。



発見その1.辞書に「ねこすな」が収載されている!


あら♪
っていうか、これまで載ってなかったわけ?
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そうなんですよ、載ってなかったんです。
いや、断言はできませんが、わが家にある20冊ばかりの国語辞典にはナシ。
唯一、『三省堂国語辞典』の第七版に載っていました。
『三国』がいつから載せているかツマビラカでないのですが、
とにかく、猫飼いとしては、三国第七版をほめたたえたい。

ただし、手放しでほめるわけにはまいりません。
その語義記述に、いささか問題があるのです。


ねこすな[猫砂](名)飼いねこのトイレに敷(シ)きつめる砂状のもの。
尿(ニョウ)を含むと固まる。
『三省堂国語辞典第七版』


ね?
うちの猫砂は、固まりません。
いわゆるシステムトイレでして、すのこの下のシートで受けるタイプ。

この項の執筆は、だれの手によるのかなあ。
とにかく、その編者ゆかりの猫さんは、固まる砂をご愛用らしい。
うふふのふ♪





つぎはもっと深刻なミスです。


発見その2.を間違えてる辞書がある!


「ねこばば」の記述にこんなことが書かれているのを見つけました。


ねこ-ばば 猫ばば(猫糞)<ーする> 拾い物などをして、それを届けたり返したりしないで、黙って自分のものとすること。「猫ばばをきめこむ」▼猫は糞をした後、後足で砂をかけてそれを隠すところから。『現代国語例解辞典』第二版(小学館)



なんか しつれいなこと いわれたきが するです。
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さあ、世の中の猫よ、猫飼い人よ、声を上げようではありませんか。
猫は、その作業を、手でするですにょ!

何かと引き合いに出される天下の『広辞苑』にも、
「脚で」と書いてありました。
いかんなあ。
猫はそんなお行儀の悪いことしませんよー。

いや、ま、しかし、問題の本質は、使うのが手か脚かではなくて、
「ババを隠す」行為が「悪行を隠す」ことにたとえられてる点ですわね。
ブツを人目に触れさせぬようにしている猫たちの気遣いを何と心得る!

あれ?
それでいくと、隠しだてしないグリコは、「猫ババしない潔癖な猫」?
んー、なんか論理がヘンだわ。





ところで、猫と国語辞典といえば、気になるのは「猫なで声」
語源には2説ありますね。

  崘をなでるときにヒトが出す甘ったるい声」
 ◆嵜佑砲覆任蕕譴憧遒鵑税が出す声」

どっちが正解でしょうねえ。
私は、,世隼廚い泙后
ねぇええ、ぐりこちゅわ〜〜ん♡

こっち来ないで!
爪切りお断り!

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コメント

確かに後ろ足でがっがっとするのは犬ですものね。
岩波国語辞典 第三版には「砂をかけて隠す」と
手とも足とも書いてありませんでした。
果たして広辞苑の記述は今後修正され、
猫の名誉が回復されるのでありましょうか?! 
しかしそこが回復されても、
悪行を隠すだなんていう言いがかりは残るでしょう。
せめて猫なで声は1と明言していただきたい!

 ,正解でしょうね。 
  
◆,世辰燭蕁崘なでられ声」というべきですな。

そもそも猫は媚を売らないのではないでしょうか。
猫の鳴き声にはつい従ってしまう魔力があるので
その鳴き声を真似して人間が発するのが「猫なで声」!
 
「ねこばば」にしても人間の悪行のたとえにされているわけで
猫にしてみたら大迷惑というものですよね。
 

 
  

  • おっチョコ
  • 2015/06/15 11:07

『三国』も『例解』も『広辞苑』も,編者に猫好きがいなかったようですね。
まあ,孫引きが多い辞書も多いから,誰が犯人かは調べればわかるかも。この際,猫の手も借りてあらゆる辞書を片っ端から調べてみたくなります(ニャンタのおばちゃんにお願いしたいけど)。
手元の『岩国』の「ねこ」には「古くから人間の愛玩用として,また,ネズミを取らせるなどのために,飼い親しむ,ねこ科のけだもの。犬が忠実だとされるのに対し,魔性のものとも言われ,またのどを鳴らして人にすり寄る姿を媚態になぞらえたりする」とあります。
この記述,猫に対する愛情がカケラも感じられん!

  • masui
  • 2015/06/15 11:11

馬締光也くん編纂の『大渡海』では 猫の名誉は回復されていますように。
映画では 猫がでてきてましたから 期待。
私も1だと思いますわ ぐりこちゅわ〜ん。

  • きゃろりん
  • 2015/06/16 07:48


◆コメントをありがとうございました。
 自分で書いといてアレですが、
 「猫ババしない潔癖な猫」という表現が気に入ってしまいました。
 埋めない主義の猫さんは、今度からそれで売り出しましょう!

◇こてちさん
 そうなんですよね、わざわざ書かずもがなのことを書いて、
 あげくに失敗してしまった、小学館例解さん。
 編者の頭に、とっさに犬の豪快な砂かけが頭に浮かび、
 まさか猫は違うとは思いもしなかったのでしょう。
 辞書の編纂に限った話ではありませんが、
 「知らない」ということにすら気づかないって、危険です。


◇おっチョコさん
 受動・能動の違いは、複合語では中和されることが多いので、
 ネコナデラレゴエは、語構成的にちょっと無理がありますけれども、
 「甘い声でたぶらかす、機嫌を取る」という意味から考えて、
 猫なで声の正体は、断然ヒトが出すものだろうと思います。
 他人さまにはとうてい聞かせられない、不気味な声ですわねえ。


◇masuiさん
 あはは、魔性のものにすっかりたぶらかされたmasuiさん、
 まあまあ、そう、お怒りなされますな。
 今回、「ねこ」そのものは引いてみなかったのですが、
 岩国の記述は、たしかに問題ありですね。
 愛情云々はひとまずおくとして、
 「のどを鳴らして人にすり寄る姿を媚態になぞらえ」の部分。
 これも、書かずもがなを書いて、失敗している例に思われます。
 もしかしたら「芸者」を猫と呼ぶことを指しているのかな。
 だとしたら、語源はかなり明白なので、これはNGですよね。
 
 三国のほうは、猫砂を収載したことで、私の中では好感度高いです。
 つぎは「猫草」と「カリカリ」を入れてほしい!


◇きゃろりんさん
 ああ、いましたね、マジメくんの下宿に猫!
 あの辞書が実在したら、たのしいでしょうね。
 きっと猫贔屓な辞書になっていることでしょう。
 まあ、猫の名誉と「ことばの目録」としての辞書は別物なので、
 辞書は辞書として楽しみたいと思いますけれども。

  • ニャンタのおば
  • 2015/06/16 13:20