2012.04.30 Monday
春の高山祭り(日枝神社)
4月半ばの高山は、まだこんな感じ。ようやく草が萌えはじめたというところ。
高山祭りは、春と秋の、年に2回、執り行われます。
飛騨山中のちっぽけな城下町が、あれだけの美祭を2度もまかなえるとは、
わがふるさとながら、大したものだと思いますが、
祭主は、それぞれ別の神社です。
春は、日枝神社(=山王さま)。
秋は、八幡神社(=八幡さま)。
高山は、京都の町を模した作りになっていますから、それで説明しますと、
鴨川に当たる宮川を背に、東山に当たる城山を正面に見て、
右手(=南)にあるのが、日枝神社、
左手(=北)にあるのが、八幡神社です。
八幡神社には、屋台会館なる観光施設があり、
年がら年中、祭り屋台を見学することができますし、
川端の朝市も近いので、人あしの絶えることがありません。
※八幡神社については、こちらの記事でご紹介しました。
対する日枝神社はそれにくらべて知名度が低い。
よって観光客の姿もめったに見かけませんが、
なかなかよい神社です。
何しろ静か。
そして参道脇にはきれいな水が流れているのです。
ずっとつづく石畳、杉並木、おまけに水の音。
いいでしょう?
日枝神社、参道の始まり。すぐ左脇を、きれいな水が流れています。
流れをたどってのぼっていくと、
境内では、祭りに向けて、氏子のみなさんが、忙しく働いていました。
奥殿わきの大杉。
* * *
このあたりは東山が市街に向けて、切り立ったがけになっているため、
道路わきにも豊かに水があふれており、要所要所に水盤が置いてあります。
これは、だれかが家にあった石の臼を寄贈したものでしょう。
いいなあ、と写真を撮っていたら、サッカーの練習帰りか、自転車の小学生。
コンチワッと元気に走り抜けざま、カラフルな靴下を、画面に入れてくれました。
ありがとうよ、少年!
上の画面の右手には、例によって火伏せの神さま、秋葉さまの小さなお社があります。
※ラブリーな秋葉さまについては、こちらでもご紹介。
いつもはかたく閉ざされた扉が、祭りのあいだは開いています。
御幣も清らに、幕の色もすがすがしい。
その前には、白木の三方がずらり。
海のもの、山のもの、田のもの、畑のもの、と捧げものが美々しく盛られています。
こういう小さなお社って、ドールハウスみたいだなあ。
中を見てみたいなあ。
と覗きこむ私の気配に驚いて、小さな社殿の陰からヒヨドリが飛び立ちました。
さては、と三方の上をよく見ると――、
アッハッハ!
りんごに穴が開いておりました。
ガシュガシュと、小さなくちばしの跡。
お食べ、お食べ。
神さまにさしあげたものは、君たちのもの。
誰も文句は言わないよ。
スルメに、玉子のパック。