散歩代行#2


春の山王さんのお祭りも終わり、
桜が満開というときにまた雪を見た、高山の町。

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萌え出した川べりの緑にも、雪。
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とある農家の庭先の、モミジの木。
なんという種類なのか、うつくしい色合いに芽吹いたモミジ。
そこにも、雪。
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こちらは、高山別院のすぐそばのお寺さん。
ミツバツツジでしょうか、見あげる高さのみごとな株。
その満開の上にも、朝の雪が、はだらに残る。
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春の花々のいろいろの上に雪。
目には珍しく、きれいはきれいなのだけれども、
とにかく、寒い。
空が、暗い。


うつむいて、とぼとぼ歩いていたら、
廃屋のようになった屋敷の、ごたくたと物が置かれた一隅に――、

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この家のあるじが、いつのころにか山から連れてきたものでしょう、
ヒトリシズカの花。


顔上げなぃ。
春が来りゃ、
わたしたちゃ、
ちゃんと咲くんやで。
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顔を上げなさい。
春が来れば
ちゃんと咲くんだから。

散歩代行#1



春の高山の町を、散歩しそびれた人に代わって――

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4月14、15日の祭りのころ咲き出したという、今年の桜。
20日のこの日、冷たい雨の中で、まだまだ爛漫と咲きほこっていました。


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下二之町(しもにのまち)の骨董屋さん。
巨大な瓶に活けられたのは、満開のユキヤナギと、
黄色いのは、はて、サンシュユ? それともダンコウバイかな?

雨はほんとうに冷たくて、今にもみぞれに変わりそう。
かじかむ手に息を吹きかけながら、歩きました。

***

そうして、あくる朝、
まさかの積雪。

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所要で出かけた先は、千島白山神社のそば。
鳥居の足もとで、せっかく開きかけたスイセンが、
雪の重みに最敬礼していました。

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こちらの神社では、ちょうどこの日が春の例大祭。
祭りのやわいに急ぐ人々が、
「祭りに雪とはなあ。」
「なぁあ、こわいこっちゃな。」
と言い言い、石段をあがってゆかれました。
※1.「やわい」=したく
※2.「こわいこっちゃな。」=困惑する事態であるよな。≒「まいったね。」



南の国から来たツバメとイワツバメが、
みぞれの川面をぶんぶん飛んでいました。
川虫の羽化は始まっているのでしょう。
食べるものはあるにしても、寒かろう。
がんばっ!
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※先週末に帰省しました、高山のようすをお送りします。
 3回シリーズの予定!
 (まーた、日本語文型サボってる......)

ひっそりプレゼント



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黄金週間、いかがお過ごしですか。
ウリは、一日の気温の変化に合わせて家の中をあちこち移動しながら、
元気いっぱい、寝ています。

おばは、カレンダー通りの生活。
そもそもが非常勤講師という身の上で、ふだんから家にいることが多く、
連休だろうが何だろうが、たいした違いはないようなものですけれども、
それでも春から初夏にうつろう、このうつくしい季節に、
つねより空席の多い電車、活気はありながらひと気の少ない町、
――そこはやはり、なんとなくのどかな、よい心もちがいたします。

何を隠そう、おばメは誕生日が4月の29日でございまして。
「昭和の日」なんて名前になったのは、少々がっかりでした。
「みどりの日」って呼ばれてたころは、よかったなあ。

それはともかく、ものみな生気に満ちるこの季節に
誕生日がめぐってくるというのは、なかなかよろしいものです。
お母ちゃん、生んでくれてありがとう、育ててくれてありがとう!
と、素直に思います。

で、そんな感謝の気もちの、百万分の一還元セールならぬプレゼント。
こちら(⇒☆)でウリすけが三つ指ついて宣伝しておりました、
ミニコミ誌『ひだびと。』の4号(2013年春号)です。

今回は支援も兼ねて、ちょいと多めに購入いたしました。
いたしました、つもりだったんですが、
あちゃこちゃに配っていたら、あまったのは、たったの一冊。

でもたった一冊でも、死蔵するよりは、どなたかに読んでいただきたい。
当ブログがご縁ですでにご支援くださった方には申し訳ないのですが、
新たな読者開拓ということで、お許しくださいませ。

今号の『ひだびと。』は、なかなか野心的な試みをしております。
なんと雑誌のくせにA面とB面が、ある。
上の写真はA面で、「円空」の特集。
そして、引っくり返したB面は、

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わが郷土、飛騨高山が舞台の小説とアニメ、『氷菓』の特集です。
(アニメの公式サイトは⇒☆こちら。)

おばの連載「にゃんこ、町歩き」も、真ん中へんに載ってます。



さあて、

『ひだびと。』4号、読んでみたい人、

手を挙げてください!


コメント欄に「ほしいぞ。」とひと言、お願いします。
締め切りは、連休最終日の、5月6日(月)。
もしーも、ご応募が複数になった場合は、抽選といたします。
(猫抽選になるかどうかは、時のウン!)

さしあげる方が決まりましたら、メールにてご住所をお知らせいただきますので、
ご応募の時点では、コメント欄には個人情報など、お書きになりませぬよう。



飛騨高山のファンを増やしたい!
という下心におつきあいのほど、
どうかお願いいたします。
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==追記==
おまけを、おつけします。
この『ひだびと。』と前後して出た、母校、斐太(ひだ)高校の同窓会誌、
『有斐』55号の「特集 卒業生から」に、原稿を載せていただいたんですが、
それのコピーをおつけいたしましょう。

タイトルは「さあ、日本語の話をしよう」(どっかで聞いたような)
ナカミは、
・日本語教師とはどんなしごとか
・日本語教師の見た高山方言
・高山方言で英語を学べば
の三本立て!

これのコピーをおつけします。
『ひだびと。』は一冊だけですが、こちらは無制限。
こっちだけでも読みたいという奇特な方がいらっしゃいましたら、
どうぞご応募くださいませ。

白いふたり


すこし前のことになりますが、
イッコニコ母さんが、また写真を送ってくださいました。


まずは、決め顔のお嬢、一胡。
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おお、耳のあいだの「イッコ・マーク」は、健在のようですね。
そして、やっぱりビジンさんだわ。
拾ったとき、この目がヤニでふさがっていたのが、ウソのようです。


どうしたって家猫は外猫より美形が多い。
そして、家猫がかわいく見えるポイントは、やっぱり目でしょう。
野良猫は、しょぼい目のコが多い。
彼らの目がしょぼいのは、猫風邪が原因のことが多いのだそうで、
こんなきれいな目になってくれたのを見ると、
つくづく、あのとき一胡たちの手当てが間に合ってよかった、と思います。


で、もう一枚はですね、
母さんの言によればですね、
「おとぼけのニ胡」です。


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「か、かあしゃん、どして、しゃしんまで ぼけるですか??」


ニ胡は
おとなになっても
ツッコミどころ満載!
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立ったまま寝てたニコをお代わりしたい方は、
こちら☆をどうぞ!

ウリデカ物語

 【...たが最後、...】


張り込みを続けるウリ刑事
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は、放っておいて――


〜たが最後、...の解説】

 「Xが最後、Y」の形で、〔Xが実現したら、かならずYになる〕という意味。
  Xは、動詞のタ形。
  Yは、意志的な内容ではなく、必然的にそうなるという事態や、
  避けられない運命といった、一般的事象であることが、多い。

  追加の例文――

    ・グリコ乗られたが最後、ヒトは勝手に動くことは許されない。
   ・動物(とくに猫)と暮らし始めたが最後、ヒトは自由と権利を剥奪される。
    (けど、幸福度は二倍!)




* * *


まだかなあ。

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クモは、わが家では保護動物としてヒイキされています。
あの動き、あの造形の妙、家づくりの才、見ていて飽きませんからね。
そんなわけで、おばは、このあと、ウリデカをジャラシで誘惑し、
クモさんの逃亡を幇助したのでした。


応援の一押し、
よろしくお願いします。

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【日本語学習者のみなさんへ】
ところで、前回の記事のタイトルの「百年目」がわからないという人はいませんか?
いや、意味はわかるでしょう。
でも「なぜそのタイトルなのか?」がわからない人、辞書をひいてくださいね。
「ひゃくねん」または「ひゃくねんめ」という見出しで、
ちゃんと納得できる説明があるはずです。
もしなかったら、その辞書は買い換えたほうがいいでしょう。
ことばというものは、「1+1=2」とは限らないのです。

百年目

 【〜たが最後、...】


2月の初め、啓蟄(けいちつ)のころ。
ウリが何やら、発見。
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どうやら、小さなハエトリグモが、春の陽気に目ざめたらしい。

ちゃい。
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ととと......
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んん?
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ウリすけ、見失ったもよう。
わが家の床は、板と板のすきまが大きいので、
逃げ込む場所はいくらでもあるのです。
クモ、ヒトともに、ほっとひと安心。

だがしかし、ウリ猫は、しつこい。


張り込み開始。
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角度を変えて、

なおも、張り込み。

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ドーナツも食べず、
同僚刑事と冗談を交わすこともなく、
張り込み続行。



続行。

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ウリに見つかったが最後、
ホシ(=クモさん)は、動けない。



いったん水飲み休憩に行った後、
また戻ってきたウリデカ
すばらしい記憶力。
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※「〜たが最後、...」の解説と、ウリデカ物語のつづきは、次回!
 (次回は、と......、えー、木曜あたり?)

逆走


またまた日本語からも、猫からも、はずれたお話で恐縮です。
4月9日に撮った、高山の街なかのソメイヨシノ。
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高山にしては暖かかったこの日、一分咲きというところでした。
で、東京にもどってきてみたら、とっくにすっかりぞっくり葉桜で。
うう、花見をしそびれた。

このあと、高山はまた雪が舞ったりしたそうですから、
桜も足踏みしているかもしれません。
この週末また高山に行くんですけれども、待っててくれるといいなあ。


ついでながら、同じ日の、高山市中の花をもう少し。

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これ、レンギョウなんですよ。
こんなに背高ノッポに仕立てられたのは、はじめて見ました。
なかなか風情のある、小料理屋さんの仕舞屋のようでしたが、
昔ながらの板ガラスに映る金色が鮮やかでした。


こちらは、宮川べりの、ハクモクレン。
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画面両脇の棒のようなものは何かといいますと――、


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鍛冶橋の欄干にすえられた、「手長像」の両腕。
ワタシ、このおっちゃんが好きです。(⇒☆こちらに親切な紹介が。)

ちなみに、この橋には、ライブカメラが設置してありまして、(⇒
今まさに知り人が橋を渡ってたりしてな、など思いながら、
わたくしは、ときおり東京からのぞいてみるのです。


で、この翌日、いったん東京にもどったわけですが、
途中の平湯バスターミナルは、横なぐりの吹雪。
タイのお人らしき観光客が、キャッキャと写真を撮ってました。
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で、梓川を下って諏訪湖に出たら、春の青空。
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日本は広いな。



いざ、
桜を慕って、
季節を逆走。
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思い出したグリコ



あ......!
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アナタ、
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もしかして、
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あの、
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いつもの、

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おばちゃん?
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そういうことなら、


ひとつ、


なでとく?

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しばらく家を空けていたおばを、「知らない人」扱いしおったグリコ
帰宅翌日の夕刻になって、ようやく思い出してくれました。

ま、そのくらいの用心深さが、庭暮らしの猫には必要ってことよね。

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面目ない。


夕まぐれの逆光で、
おばの腕前で、
しかも突進系猫が相手では、
LUMIちゃん2号をもってしても
こんな写真ばっかり。
ごめんなさいまし。
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ブログサブタイトルの「日本語文型辞典」は、
しばらく見ないふりしててください。
ごめんなさいましまし!