2013.10.30 Wednesday
秋みっけ三毛
ぴんぽ〜ん♪
出てみるとご近所のMさん。
「お宅の猫ちゃん、迷子になってませんか?」
聞けば、朝から三毛猫がウロウロしていて、
玄関を開けたらするりと入ってきてしまったそうな。
ハムスターと金魚を飼っているので、とっさに追い出したのだけれど、
とにかく中に入りたがってしかたない様子は、野良とは思えぬ、
たしかこの家は猫を飼っていたはず――、と当たりをつけて、
わが家に聞きにきてくださったのでした。
どれどれと見に行ったら、こちらの、なかなか味わい深いお方。
(写真は、後日、病院にて。)
この界隈では見かけない顔。
飢え切って、かなりやせこけてはいたけれど、
さほど汚れてもおらず、健康状態も悪くない。
知る限りの近隣の動物病院に照会してみるも、捜索願は出ていない。
やはり捨てられたか。
Mさんは猫飼いの経験がないとのこと。
ならば、と、わが家の方に誘導してみるのだけれど、
いかんせん、うちの庭にはグリコがいます。
顔が合うたび、三毛子はまっしぐらにMさんちのほうに駆けもどってしまう。
M家の外玄関にぴしっと座ってドアを見あげるその様子は、
「ここ、アタシのうち!」と決めているようでした。
でもMさんちには、ハムスターと金魚......
よし、しばらくこのまま外猫としてMさんにご飯の世話をしていただきつつ、
いっしょに里親探しをしましょう、ということになり、
当座のカリカリをお分けし、先輩ヅラしてもろもろのアドバイス。
しかし何の助言も要らぬほど、Mさんは、猫センスバツグンの方でした。
猫がいやがりそうな動きや音がよくわかってらっしゃるし、
まるでもう何年も猫と暮らしてきたかのように、触れ方が的確。
そして、こんなに中に入りたがるのだから家に入れてくれる人を探したい、
とおっしゃり、雨の日など、どうしているかと気が気でないご様子。
そうこうするうち、ある晩「左目が開かない状態で帰って来た!」とSOS。
ケガか? 猫風邪か?
Mさん、きっぱりとおっしゃいました。
「今夜から家に入れます。そして病院へ連れて行きます。」
正直、そこまで入れ込んでくださるとは思っていなかったので、
感激しました。
取り急ぎ猫トイレを提供し、翌々日、動物病院へ同行しました。
M家のかわゆいお嬢さん2人も付き添い。
目のチェック。
二夜明けたら、目はほとんどきれいになっていた。
まさかと思うが、三毛子の仮病大作戦だったのか?!
耳ダニ、よーし。
お腹も、よーし。
検温は、......ちょとイヤかも。
何をされても怒らない。フーもシャーも言わず、
「かむ」とか「引っかく」とか言う動詞があることも知らない様子。
獣医さんもびっくりの、いい子。
まさに理想の「初心者向け」の猫ではあるまいか。
ひととおり検査が終わると、四方から大きい手と小さい手が伸びる。
「いい子だねえ。」「よくがまんしたねえ。」
**
このキャリーは、わが愛しのニャンタが使っていたもの。
高山の実家にも、これで何度も遠征したし、
マレーシアに赴任するときは、これに詰めて空を飛ばせたのであった。
そのかごに、今またニャンタと同じ三毛猫が入っているのを見るのは、
なつかしいような、さみしいような、うれしいような。
**
さて。
病院からもどって1週間。
Mさんからメールが来ました。
ハナっからそうなる気はしていたよね♪
赤い糸、いやさ、ロープが、ザイルが、しっかり結ばれていたんだね。
この少女が、名付け親。
三毛子は、「キャミィ」になりました。
名付け親さん、末永く、よろしくね!
Mさん、ほんとうに、ありがとうございました!
出てみるとご近所のMさん。
「お宅の猫ちゃん、迷子になってませんか?」
聞けば、朝から三毛猫がウロウロしていて、
玄関を開けたらするりと入ってきてしまったそうな。
ハムスターと金魚を飼っているので、とっさに追い出したのだけれど、
とにかく中に入りたがってしかたない様子は、野良とは思えぬ、
たしかこの家は猫を飼っていたはず――、と当たりをつけて、
わが家に聞きにきてくださったのでした。
どれどれと見に行ったら、こちらの、なかなか味わい深いお方。
(写真は、後日、病院にて。)
この界隈では見かけない顔。
飢え切って、かなりやせこけてはいたけれど、
さほど汚れてもおらず、健康状態も悪くない。
知る限りの近隣の動物病院に照会してみるも、捜索願は出ていない。
やはり捨てられたか。
Mさんは猫飼いの経験がないとのこと。
ならば、と、わが家の方に誘導してみるのだけれど、
いかんせん、うちの庭にはグリコがいます。
顔が合うたび、三毛子はまっしぐらにMさんちのほうに駆けもどってしまう。
M家の外玄関にぴしっと座ってドアを見あげるその様子は、
「ここ、アタシのうち!」と決めているようでした。
でもMさんちには、ハムスターと金魚......
よし、しばらくこのまま外猫としてMさんにご飯の世話をしていただきつつ、
いっしょに里親探しをしましょう、ということになり、
当座のカリカリをお分けし、先輩ヅラしてもろもろのアドバイス。
しかし何の助言も要らぬほど、Mさんは、猫センスバツグンの方でした。
猫がいやがりそうな動きや音がよくわかってらっしゃるし、
まるでもう何年も猫と暮らしてきたかのように、触れ方が的確。
そして、こんなに中に入りたがるのだから家に入れてくれる人を探したい、
とおっしゃり、雨の日など、どうしているかと気が気でないご様子。
そうこうするうち、ある晩「左目が開かない状態で帰って来た!」とSOS。
ケガか? 猫風邪か?
Mさん、きっぱりとおっしゃいました。
「今夜から家に入れます。そして病院へ連れて行きます。」
正直、そこまで入れ込んでくださるとは思っていなかったので、
感激しました。
取り急ぎ猫トイレを提供し、翌々日、動物病院へ同行しました。
M家のかわゆいお嬢さん2人も付き添い。
目のチェック。
二夜明けたら、目はほとんどきれいになっていた。
まさかと思うが、三毛子の仮病大作戦だったのか?!
耳ダニ、よーし。
お腹も、よーし。
検温は、......ちょとイヤかも。
何をされても怒らない。フーもシャーも言わず、
「かむ」とか「引っかく」とか言う動詞があることも知らない様子。
獣医さんもびっくりの、いい子。
まさに理想の「初心者向け」の猫ではあるまいか。
ひととおり検査が終わると、四方から大きい手と小さい手が伸びる。
「いい子だねえ。」「よくがまんしたねえ。」
**
このキャリーは、わが愛しのニャンタが使っていたもの。
高山の実家にも、これで何度も遠征したし、
マレーシアに赴任するときは、これに詰めて空を飛ばせたのであった。
そのかごに、今またニャンタと同じ三毛猫が入っているのを見るのは、
なつかしいような、さみしいような、うれしいような。
**
さて。
病院からもどって1週間。
Mさんからメールが来ました。
「うちで飼うことに決めました。」
ハナっからそうなる気はしていたよね♪
赤い糸、いやさ、ロープが、ザイルが、しっかり結ばれていたんだね。
この少女が、名付け親。
三毛子は、「キャミィ」になりました。
名付け親さん、末永く、よろしくね!
Mさん、ほんとうに、ありがとうございました!