しょぼん猫

 

 

 

上高地をひと休みして、猫成分を補給いたします。

 

 

先日、雨が降った日のこと。

ざぶとんの上にウゲッポしちゃったもんだから、

おばはカバーをはずして、洗面所へ。

 

そして、

おばが戻ってきたら、猫はもうざぶとんに乗っていた。

置いといた替えのカバーが、かけられません。

 

 

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なんとなく、背中がしょんぼりしているような。

反省してるの?

反省なんかしなくていいんだよ〜。

(してないだろうけどさ。)

 

 

 

 

 

窓の外には、もう確実に春が来ています。

ヤマボウシの枝先が、ちょぼちょぼふくらんできました。

 

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あしたは日向ぼっこできるといいね。

ざぶとんも干せるといいね。

 

 

きのう3月30日夕刻、ツバメが1羽、

わが家上空を、キャイキャイ鳴きながら抜けてゆきました。

おかえりなさい♪

 

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3月の上高地#3

 

 

このへんのケショウヤナギは背が高い。

ここしばらく大水が出なかったということなのでしょうね。

 

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私は人の名前を覚えるのが苦手だという自覚があったのですが、

どうやら山の名前もダメみたいです。

見えているのは穂高、だと思うのですが、

これから目指すのは明神岳のふもとだそうで、

その明神岳は、この写真のどれかです。

......あるいは、写ってないかもしれません。

(つまり何の説明にもなっておりませんな。すみません。)

 

 

 

夏には原宿なみに混雑する河童橋も、今は静かです。

 

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車道や遊歩道を好きに歩きながら、ときおり河原にも下ります。

ケショウヤナギの若い枝。

 

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雪のあるとき限定、河原を歩く。

 

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上高地もこの春はすでに何度か雨が降った後だそうで、

雪は固くしまっていて、カンジキなどなくても歩けました。

いや、ときどきズボッと腰まではまることもありましたが、

それもまた楽しからずや。

 

 

 

 

だれかさんのおちりを思い出すなあ。

 

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あちこちで見かけるこれは、サルの食事の痕だそうです。

 

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こんなものを食べてるんだねえ。

食物繊維たっぷり、などと冗談を言うのも気が引ける。

こんな栄養のなさそうなもので厳しい風雪をしのいできたのか。

春は近いぞ、がんばれ、サル諸君。

 

 

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3月の上高地#2


 

松本から高山行きのバスに乗って、中の湯で下車。
目の前には、釜トンネルが大きな口を開けています。

――さあ、歩くよ。
  え?
  20分ぐらいかな。
  トンネルを?
  そう。
  トンネルを、20分?
  そう。

私はトンネルが嫌いです。
 ※三陸の田野畑でもトンネルを走って抜けたっけ。⇒☆
暗いし、音がぼわんぼわんするし、暗いし。
しかも、このトンネル、かなりの上り坂です。
 

――トンネルを歩くなんて聞いてない。

  でも、ここにトンネルがあるのは知ってたよね?
  知ってたけど、バスでぴゃっと通ったことしかないもの。

  バスでぴゃっなら、歩けば20分にはなるでしょうよ。


いやだいやだとブツクサ言いながらも、

歩かなければ抜けられないんですから、歩きました。
ブツクサ言うにも息が切れるので、後半は黙って歩きました。
えらい、ワタシ。


 

 

で、抜けたらいきなり、どーんと、雪崩のあと。
 


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工事車両が入って、壊れた何かを直していました。
工事車両の出入りがあるから、釜トンネルにも照明が灯ってたんだそうです。
ほんとうなら、冬のあいだ、トンネル内部は真っ暗!のはずだそうです。
......よかったトラックが通っててくれて。
音がうるさいだの排気ガスが臭いだの、文句言ってごめんなさい。




とにかくトンネルを抜けたら、あとは青空の下を歩くだけです。
ええ、青空でした。
もうとっくに春が来たみたいな陽気で、雪もこんなに少ない。

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少ない?
木道の手すりとほぼ同じ高さを歩いてますけど?
だから1メートルは残っていると思いますけど?
これでも、「とっても少ない」のだそうです。



大正池のどん詰まりで休憩。

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鳥の声が聞こえず、生き物の気配がほとんどありません。

セグロセキレイが1羽、目の前に来てくれただけです。

その静かさと、春めいた光と暖かさとが、妙にアンバランスです。

でも、雪の上を羽虫が歩いていましたから、始動はもうすぐ、かな。

 

 

 


河畔の若木は、ケショウヤナギ。
枝先を赤く染めて、春のお化粧。

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背丈がそろっているのは、川が荒れた後にいっせいに芽吹いたからでしょう。
そういう過酷な場所に生えるものたちをパイオニア植物というのですが、
ケショウヤナギは、その代表のひとつだそうです。



あちこちの支流から、雪解け水が流れ込んでいました。

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水が、あおい。
空も、あおい。

いいきもち。
いいきもち。

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3月の上高地#1



 

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年賀状を春休みに書く、という悪風をおぼえてしまい、

今年2018年の年賀状(と呼べないのは承知の助)も、

2月に書きました。で、書くにあたって、

自分の悪行を振り返るべく、2017年の手帳を見ていたら、

1年間、「旅」と呼べるものをいっさい、していない!
高山と、オット氏の実家以外、どこにも行っていない!
――ということに気づきました。

 


愕然......
 

 

これはいかん。
こんなことでは、いかん。

理由はないけど、何だか、いかんような気がしました。
 

 

で、どっか行きたい、どこでもいいから行きたい、と思ったところへ、

冬の上高地につきあってやってもいい、という人が現れました。
 

 

上高地、何しろ高山に近いですから、行ったことはあります。

でも何しろ近いがゆえに、日帰りでした。

一度は泊まってみたい。

上高地の夜と朝を見てみたい。
 

 

そんなところへの申し出でしたから、飛びつきました。

仮にも冬山、一人ではちょっとこわいので、まさに渡りに船。

 

たった1泊の小さな「旅」でしたが、やっぱりいいもんですね。

発見しましたですよ。

 

行き先に用のないのが「旅」なのである。

 

 

久々にリュックをしょっての上高地ルポ、おつきあいください。

たった1泊2日だけれども、自分の中ではりっぱな「旅」なので、

長いです。長くなります。

あしたからコマ切れでお送りします。

 

なお――、

ちょいといろいろ切羽詰まってきたもんですから、

週明け月曜日の日本語記事もサボることになりそうです。

猫成分を調合するゆとりもないかもしれず、

何のブログなんだか、ますます正体不明なことになりますが、

おつきあいいただければ幸いです。

 

 

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シメは日本語クイズ!

 




問題を出すわよ。

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つぎの空欄に入れる適切な語を、a〜dから選びなさい。

問題:日本の春は、(    )ですね。
a.暖かい  b.涼しい  c.暑い  d.寒い


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答えは、cとdよ。

「一つ選べ。」とは言ってないわよ。

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aを選んだ人、

現実を受け入れることね。

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花

 

春休み恒例、留学生は見た!シリーズ

11人め、今期最終回は、台湾のLさんです。


 初めて会う時、出身を聞くのは一般的だが、「台湾から来ました」と返事すると、「日本語上手ですね〜」・「台湾はあついでしょう?」とつぎの会話に出る比例が非常に高い。最初、「日本語上手です」と言われた時は嬉しかったが、何回も言われると「本当にそう思う?」「あいさつと簡単な返事だけなのに...」などの疑問がついに出てしまう....。会話を続けたいという相手の気持ちがわかるがこちらの方は逆に続けられない気まずい状態になってしまう。

 そして、「台湾はあついでしょう?」と聞かれたら、普通は「そうですね」と返事するが、実は、台湾の冬の温度は5,6度ぐらい場合もある。さらに雨の湿度も加えて、日本に負けない寒さもなるという事実を伝えたい。(でも説明が面倒なので、大体「あついね」と返事する)

 

 

わかります!

「こちらの方は逆に続けられない気まずい状態に」とはまた、

何と秀逸な描写力でしょう。

私も、ヘタな英語をほめられると、

うっ、とことばに詰まります。

あとが続けにくくなります。

わかるわ〜。

 

そして、2つめの話題も、あるある、ありましたねえ。

「ロシア=寒い国」の思い込みについて、ビシッと意見してくれたAさん。

☆ロシア人は猫がお好き?――な、理由

 

今度は台湾です。

 

「台湾=暑い国」の思い込み、ありました、私にも。

何だか一年じゅう、果物がおいしい国、なんて思っていました。

でも、海流の影響もあるだろうし、高い山だってあります。

 

Aさん、面倒な気持ちはよーくわかります。

でも、もし今度、深く付き合いたいと思える日本人に会ったら、

そのときは、がんばって反論して、

話をややこしくしてください。

そして、ややこしい会話を楽しんでください。

 

**

 

2018年春休みの「留学生は見た!」シリーズは、これにて終了です。

お読みくださったみなさま、ありがとうございました!

そして、新鮮な目と、たくみな日本語で、

興味深い文章を提供してくれた留学生のみなさん、

ありがとうございました。

 

 

満開の桜、見てますか〜?

 

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過保護?





屋根の上でカラスがダンスを踊ってる。

それを気にする、灰色しましまのウリ。

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目が真剣です。

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そんなウリすけが乗っかっているのは、
オバのカーディガン。

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ちゃぶ台でしごとをするオバにぴったり寄り添ってくる姿が、
何だか寒そうに見えたので、毛糸のものを提供したのでした。
過保護かしらん?
 


花


春休み恒例、留学生は見た!シリーズ

10人めは、タイのKさんです。


いやなほどではないが、少し「なに?」と思ったり違和感を感じたりすることがたまにあった。例を上げるとして、日本人の友達が私のことを心配しすぎるというようなことがあった。この前、一緒に出かける時、私の所から6〜7つはなれているえきに待ち合わせすることにして、何回も「一人で行ける?」や「大丈夫? 行き方わかる?」と聞かれた。私は日本に初めて来るわけでもないし、いつも一人で電車に乗って出かけるから、そんなに心配しなくていいのにと思った。しかも、一緒に出かけてみた詰果、私は何回も東京に遊びに行ったことがあるから、私のほうが詳しいということがわかった。

 

 




もしかしたら、もしかして、
保護者意識が働いてしまったのかもしれませんね。

少しでも「ことば」に問題がある相手に対しては、
「守ってあげなくちゃ」という意識が発動しやすいようです。

 

「親切」と「お節介」と「上から目線」、

とても微妙で繊細でむずかしい問題だけれど、
守り手(=保護者)は、どうしても「上の人」の意識になりがちです。

先日ご紹介した韓国のLさんのタメグチ問題と、

深いところでつながる心理かもしれないな、と思います。
 

でも、

このお友だちがKさんを大切に思っていることは確かですよね!

 

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オトナ!

 

 

 

このグリコさんの視線。

 

飼い主としては、

 

気づかなかったことにしたい。

 

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なぜなら、

 

今はまだ、

 

ごはんの時間ではないからです。

 

たとえ、お膳の上がこんなことになっていても、

 

今はまだ、その目に負けるわけにはいかないのです。

 

 

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無視するんじゃないわよ。

 

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花

 

春休み恒例、留学生は見た!シリーズ

9人めは、韓国のPさんです。

 

日本に来てみんなしんせつで、はじめて会った人だけど言葉をおしえてくれたり、まよっている時みちもおしえてくれて良い思い出になりました。一ついやだった、けいけんは外国人だから日本語がうまくないせいか、ただ外国人だからかはわかりませんけど、はなしをかけたとき、むしされたけいけんがあって少しへこんだんですがその人もじじょうがあったんでしょうよくわかんないけと... 以上です。

 

 

うーん、「その人も事情があった」のだと、私も思います。

冷たい気持ちで無視したのではない、と思います。

少しへこみはしたけれど、でもすぐにそう思い直したPさん、

オトナです。

 

**

 

要らぬ心配かもしれませんが、

もしかすると、日本語ネイティブの読者の中には、

このPさんの日本語力を低く見る方が、おありかもしれません。

 

ちょっと句読点の使い方がおかしいし、

あまり漢字が使われていませんからね。

 

でも、日本語教師の目で見ると、

まったくそんなことはありません。

 

韓国も、日本と同じ漢字圏の国ではあるのですが、

国の教育方針の変化で、最近の若い人は漢字を使いません。

自分の姓名も、ハングルという表音文字で書くのが普通です。

ですから、日本語を習うようになって初めて漢字に触れたという人が

決して少なくありません。

 

Pさんも、不正確な漢字を使うよりはひらがなで書くことを選んだのでしょう。

でも、ひらがなだけの文章は、読みにくい。

ハングルと違って、日本語には「分かち書き」がないからです。

それで、空白の代わりに、読点を使ったのでしょうね。

 

そういう点を考慮した上で読むと、

Pさんは、かなりの「遣い手」です。

ただ外国人だからかわかりませんけど」

この「〜か」の後ろに「は」を入れるのなんて、

相当の日本語力がないとできないことです。

また、

じじょうがあったでしょう

「あったでしょう」ではなく、「ん」を入れている。

なかなか身につけるのは難しいノダ文を、完璧に使いこなしています。

※ノダ文については、こちらに。⇒☆「へえ、入れるんだ!」

 

以上、留学生の書く日本語の「読み方」を、

きょうは少し違う角度から、ご紹介してみました!

 

***

 

さてさて、黒っぽい姐さん、

ごはんはまだ6時間先ですよ。

 

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報告と自慢

 

 

 


高山から戻ってきたら、
いかにも事務的な感じの茶封筒が届いていました。
中身に心当たりはあります。

 

前の週に地元自治体の登録手話通訳者認定試験を受けました。
その結果に違いありません。

封筒がふくらんでいるのは、
吉か凶か。

えいっと開封したら――、
 

 

 



合格!

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手話の勉強を始めて3年と10か月、順調すぎて、こわい。
1回で受かることはまずない、と聞かされていたし、
自分でも、とくに読み取り(手話⇒日本語)はボロボロだった自覚があり、
万に一つ、いや百万に一つの希望も抱いていかんと思っておりました。

それが、
なんと、
いやいや、合格しちゃいましたよ、グリコさん。

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中の紙に「ここに連絡しろ。」とあったので、指示通り電話をしたら、
怒涛の説明が始まり、それを聞いているうち、ますますこわくなりました。
登録通訳者になるということは、通訳で報酬がもらえるということです。
つまりプロになるということなのであります。

うわあ......

とてもそんな技術が身についているとは思えない。
そもそも、言語としての手話に興味を持って勉強を始めたのであって、
通訳者になるのが目的だったわけではないのであって、
でも勉強を続けるには通訳者養成の講座しかなくって、

その受講のためには修了後の受験が義務づけられていて、だから、
だから、つまり、ええと、......

うわあ、うわあああ......

 

 


どうしよう、グリコさん。

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と、よく見たら、寝てると思ってたグリコさん、起きてました。
目が、目が、こわいです。

わかりました。
がんばります。
がんばります!

 

手話は、興味や趣味だけでやっていてはいけない。

必要としている人の役に立てなければ、学ぶ意味はない。

この3年10か月で、そのことがよくわかりました。

だから、がんばります!

***


薪ストーブライフ』32号(2018年3月)、出ました。
連載「私と薪ストーブの猫な関係」は4回目になりました。

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今回の主役は、この灰色しましまじゃなくて、
庭猫時代のグリコさんです。

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わりかし上手に書けてるんじゃないかと思うのよね。

ウリすけ、宣伝してくれる?

 




みにゃさん、よんであげて!

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おまけ。
高山で、春本番のような晴天に恵まれた1日、

母と、ゆっくり、ゆっくり、山辺の道を散歩して、

フキノトウを摘んできました。


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丸2日持ち歩いたので、アクを消すために油を多めに使いました。
黒いつぶつぶは、エゴマです。
われながら、上出来、上出来。

 

これは自信をもって、自慢させていただきますよ。

うんまい!

 

 

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※水曜からは、また&まだ「留学生は見た!」シリーズです。