高山の小さな川

 
飛騨高山の川というと、「赤い中橋」のかかる宮川が有名でしょうが、
町の西方にもうひとすじ、苔川すのりがわというのがあります。

宮川より小さいのですが、市街地を外れている分、自然は豊か。
桜の古木が土手に並び、春には川幅いっぱいに花のトンネルを作ります。

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12月下旬のこのとき、さすがに花はありませんでしたけれど、
かわいいもの、きれいなものは、ちょこちょこ見つかります。
これ、何の実でしょう。(マサキ、かな?)


いい風情の小川も流れ込んでいます。
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いったいどんな人里離れたところ?と見えますが、
じつは、
こんな場所。

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それでも、水はきれいです。
こうした流れは、小鳥たちにとっては本流よりも使い勝手がいいらしく、
スズメをはじめ、セキレイの仲間たち、ホオジロなどが、
水場や餌場として、よく利用しています。
冬には、え?!と驚くような珍しい鳥の来ることもあります。

でも......
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駐車場を利用する人たちは、「どぶ」と思っているのかもしれない。
よくゴミが放り込まれています。

実際、一時期(1980年代)、苔川の水は、ずいぶん汚れていました。
急速に宅地化が進み、下水道の整備が追いつかなかったためです。
でも今は、本流も支流も、とてもきれいな水が流れています。
この小さな「湿地」は、驚くほどたくさんのいのちを育んでいるのですよ。
汚さないでほしいなあ。

**

本流にもどります。
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散歩するにはまことによい道です。
車が入らないので、ワンコと歩くのに、うってつけ。
雪の上に、犬と人の幸せそうな足跡が、つづく。

土手は少し前までは、文字通り土の土手、あるいは石組みでした。
だからサワガニなんかもいたし、魚もたくさんいて、
それを狙うコサギやカワセミが、当たり前のようにいました。
それに、カワガラスも。

カワセミという鳥は、渓流の宝石などといわれ、そりゃもうきれいな鳥ですが、
あんがい都会の公園の池にも顔を出したりする、順応性のある鳥です。
でもカワガラスは、そうはいかない。
ほんとうにきれいな流水じゃないと、暮らしていけない鳥です。

それが、いた。

いた、のに、......近年、とんと姿を見かけません。

**

この愛すべき川が、コンクリートで固められはじめたのです。
土手だけでなく、川床まで。
下流からどんどん工事が進んでいます。

虫が住めない。
魚も住めない。
鳥も、消えつつあります。

先の台風で、この川が氾濫したのだそうです。
市民生活を守るためにはしかたがないのだそうです。

でも、いきなり川床と土手の3面をコンクリ張りにしてしまうのは、
あまりに乱暴ではないでしょうか。
ただ水を流すだけの水路にしてしまって、いいのでしょうか。

高山の町は今、たいせつなものを失おうとしているのではないか。
焦燥感を覚えます。

宅地化を制限し、水源涵養につとめる。
田んぼや畑、果樹園を優遇し、雨を受け止める「土の地面」を残す。
――できることは、ほんとうにもうないのでしょうか。

高山もご多聞に漏れず、中心部の空洞化が進んでいます。
この先、人口が大きく増えることもないでしょう。
なのになぜ、郊外の宅地化が止められないのでしょうか。

生き物のためだけではありません。
高山市の観光資源としても、この川は、宝物を秘めていると思うのです。

市街地をコンパクトにまとめ、インフラを集約する。
そして郊外は里山里地の風景を残し、あるいは復元し、
自然資源として、観光資源として、農業資源として、手厚く保護する。

そんなことは無理なのかなあ。
市民の命や財産を守ることが市政の最優先課題だというのはわかります。
だけれど、今の計画はやっぱり乱暴すぎると思います。

河川改修を求める住民、それに応じる行政、そのどちらもが、
この川のもつ価値に気づいていないのではないかと、恐れます。
気づいていたら、こうまで乱暴なことはできないのではないかと思うから。

ヨソ者になった人間がきいたふうな口を叩くなと、叱られるかもしれない。
事はそんなに単純ではないのだと、うっすら、想像もできます。
それでもやっぱり言いたい。

駐車場の裏の清澄な小川を平気で汚す人たちを見ていると、
もしかして地元の人にはこの宝が「見えていない」んじゃないか――
そうとしか思えないところが、あるから。

映画やドラマのロケを誘致できるかもしれない!
そんなうつくしい場所が、
駅から自転車でちょっとのところにあるって、すごいことです。

☆緑の季節の苔川は、⇒こちら
☆秋の高山西郊散歩は、⇒こちら



今の苔川を見ていると、
『千と千尋の神隠し』の、
あの、ハクを思い出す。
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埋め立てられて、
還るべき自分を喪った、コハク川。

高山のお豆さん


暮れに高山の国分寺通りを歩いていたら、産直のお店を発見。
正月のしめ飾りや花餅(こう書いてモチバナと読むことが多い。⇒こんなの)、
そして野菜から乾物まで、多彩な品揃えがたのしくて、
ふらふらと迷い込みました。

季節柄、お豆さんがいろいろ。
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薪ストーブと暮らすようになってから、豆が好きになりました。
というか、豆を料理するという行為が、好きになった。
ふくいくと香る湯気、うまみたっぷりの茹で汁の味わいに開眼した。
あと、「豆を使いこなしちゃってる自分」に酔ってるところも、あるな。
いや、使いこなしてはいない。こなしては、いないのですけれども。
豆を煮る人って、なんだか生活人としてイッチョマエな感じがするのだ。

それに、豆は、目にもたのしい。
ガラス瓶に移して、仕事部屋の窓に並べます。
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例によって従姉のSちゃんが持たせてくれたのも、いっしょに並べる。
左から2番目の白黒だんだら模様の豆は、今回初のおめもじ。
パンダ豆って書いてありました。
煮たらどんなふうになるのかな。
たのしみです。

 
お店の棚には、「ズミ」という小さな果実も並んでいました。
名前は聞いたことがあるけど、見たのは初めて。
初めてのものは、ためしてみるべし!
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野生のりんごっていう感じですかね。
そのままかじってみたら、すっぱい! それにかなり渋い。
お店の人の指示に従い、ホワイトリカーに漬け込んでみました。
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お豆さんのビンと並べて、北向きの仕事部屋に置いています。
氷砂糖はとっくにとけて、ズミもシワシワになってきました。


おいしくな〜れ。
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※1.明日の日曜日は、高山の小さな川をご紹介。
※2.この産直のお店ではそば粉も買ったんですが、
   ちょいとたのしかったその顛末、「つづきを読む」からどうぞ。


続きを読む >>

書き初めの書き直し



先日の書き初めで、

ウリ猫は「末広がりの八」の字にいどみました。

が、あんまり上手には書けなんだ。

サカサマでしたし......。



ウリはまじめな猫なので、

再挑戦してみました。





ビシィイイイ〜ッ!

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いかがでしょう?
左右のバランスがちょっとアレですけれども、
「払い」の勢いが、ではなかろうかと。


**

さて、年末年始の写真を整理しておりましたら、
暮れに高山に帰ったときの写真が出てきました。
なんかお見せしないのも損なような気がするので(どういう心理?)、
この週末は、ひさしぶりの高山ネタに、おつきあいくださいませ。

*

新宿を出た高山行き高速バスは、松本から平湯峠を目指します。
その梓川あずさがわをさかのぼる道中には、ダムがいくつもある。
それまで意識したこともなかったんですが、
あの大震災による福島第一原発の事故のあと、改めて見てみたら、
これがなんと、東京電力のダムなんです。

なんだかなあ......
知らないうちにふるさとの山河を壊していたわけだ、ワタシ。
そこで作られた電気を、東京で、のほほんと使っていたわけだ。

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奈川渡(ながわど)ダム


しょぼん。
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それでも原発よりはマシ!
ずっと、ずっと、マシ!


※あす土曜日は、暮れの高山で買ったもの。

雪の花が咲いた日



おしらせですにょ。

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先日の記事で、早朝、高山の城山公園を散歩した話を書きました。
が、ケータイしか持っていなかったので、
そのうつくしさを伝え切れませんでした。
(カメラ持ってたとしても、ろくな写真は撮れなかった自信あり!ですけどね。)

そのときいっしょに歩いたyamashiくんが、
ようやっとブログに写真をアップしてくれました。

見てってくれんさい。
きれいやよ〜。

雪の花が咲いた日


タイトルがまたええなけな♪
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寒い。温かい。


ときならぬ台風直撃で、10月は帰れず、
11月末にほぼ2か月ぶりの帰省となった高山。

新宿発のバスが、北アルプスのどてっ腹を貫く平湯トンネルを抜けると、
グゴガガガ〜!
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いきなり除雪車がお出迎え。

平湯のスキー場も、オープン間近。
P1070167.JPG

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初夏のころコゴミが青々と茂っていた川原()も、今は寒々しい。

2か月の間に季節は一気に冬になっていて、
今年は飛騨の紅葉を見そびれました。

でも、こんなうつくしい景色に出会えました。
FJ3102400001_edited-1.jpg(ケータイで撮影)

町の東の城山公園です。
まだ散り残る紅葉の上に薄雪。

FJ3102320001.jpg(ケータイで撮影)
そのはだら雪の上に、またモミジ。

たまたま同じときに帰省していた鳥見友だちと、朝の散歩をしました。
イカル、シジュウカラ、ヤマガラ、ヒガラ、エナガ、ヒヨドリ、......
そしてたぶん、キクイタダキ!
(そのうちyamashi blogにまともな写真が出るはず。)

=後日追記=
アップされました。ぜひご覧ください。⇒★雪の花が咲いた日



**

今回の帰省は、ふるさとで講演会という、
わたくしにとっては一大難事業のためだったのですが、
お客さまも大勢来てくださって、なんとか無事終了。

地元の人々に、飛騨弁のスバラシサの一端をお伝えできたと思います。
どの言語にも、どの方言にも、優劣などはありません。
でも、母語話者ゆえに気づかないスバラシサというものがあります。
日本語教師の「外から目線」が、それに気づくお役に立てるのではないか、
そう思ってお引き受けしたのですが、知ってる顔だらけの講演というのは、
ふだんの仕事とはぜんっぜん違う緊張感がありました。

でも、たのしかった!

聞き手の反応が敏感で、まっすぐで、ものすごく、たのしかった!
講師がいちばんハッピーだったかもしれません。
企画してくださった市の担当者Kさん、運営スタッフのみなさま、
ありがとうございました!

この講演は、飛騨高山文化芸術祭こだま〜れの一環で行われました。
飛騨高山の文化と芸術は「へえ!」な広がりと深さをもっています。
こだま〜れ、ぜひ一度、のぞいてみてくださいませ。

**

さてさて、今回もいただきものや、買ったものが、いろいろ。
ごく一部を見せびらかしましょう。
P1070195.JPG
いただきものの中につねに酒瓶が混じっているのは、なぜかしら。

あ、オレンジ色の猫のミニケットは特筆ものでしてな。
ふだんこういう「猫ちゃん」っぽい物には手を出さないワタシですが、
これはうれしかった。
高校のときのT先生がくださったのです。
T先生は、岐阜県立斐太高校の卒業生なら知らぬ者はない。
役者にしたら仁侠映画から出演依頼が殺到しそうな、
およそ高校の英語教師には見えないコワモテのお方。
その先生が、お顔は昔のまま、この猫ちゃんを「ほれ。」とくださったのです。
T先生を知る者にとっては、いろんなツボにはまる贈り物!

ユズが乗っている木のスプーンは、SWINGというお店で買いました。
講演会の応援に来てくれた『日本人の日本語知らず。』の編集者さんと
国分寺通りを歩いていて見つけたお店。
創作家具のお店なのですが、なぜかベトナムのものがたくさん置いてある。
お店番をしていたかわいらしい女性に聞くと、
「わたし、ベトナム人ですから。」
あっらー。
思わず日本語談義に花を咲かせてしまいました。
旦那さまが松本出身で、飛騨に家具製作の修行に来て、独立なさった由。
松本と、高山と、ベトナム。
ステキなご縁だなあ。
小物の品揃えもステキで、ほしくなるものがたっくさんありましたよ。

それから、これも、ステキでしょう?
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右は焼き物の猫さんですが、このかわいくない感じが、かわいい!
同い年の従妹のEちゃん(高山市観光課長ドノ!)が、
「由美ちゃん、こういうの好きやろ。三之町歩きょって見つけた。」
うん、大好き!

そして左のヒヨコの編みぐるみは、なんとBKP地方の飼い主Aさんお手製!
わざわざ特急ワイドビューひだに乗って、駆けつけてくださったのです。
講演会場には、やさしい色合いのお花までいただきました。
Aさん、お会いできてうれしかったです。ありがとうございました!

ウリも、
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喜んでおります!
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たくさんの方々に、たくさんのありがとう!
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初夏の高山美味編

 
食いしん坊さん、お立ち寄り、ありがとうございます。

**

標高差千メートルを一気に高山盆地まで駆け下りて、耳が変。
鼻をつまんで耳抜きをしながら、あれやこれやの用をすませます。
そうしてほっと息をついていたところへ、
従兄が、ひとにぎりのシュウデを届けてくれました。

今朝採ったやっちゃで。(今朝採ったやつだから。)
せーで届けんならんともって、(急いで届けなくちゃと思って、)
電話しとったんやが、オマエ、ちった電話出れよな。(少しは電話出ろよな。)
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シュウデは、標準和名シオデ。
どんな草かは、ご自分で調べてくださいませね。

ゆでると、こんな。
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巻きひげが、水に泳ぐ。
マリのような丸いものは、花のつぼみ。

山のアスパラ、なんて呼ばれます。
アスパラと同じく、太くなるには数年を要するらしい。
こんな見事なのは、そうそう手に入りません。
ショキショキしたような、ホクッとしたような、複雑微妙な歯ざわり、
かすぅかなぬめりもあって、ほんとに美味なのでありますよ。

ああ、だが、しかし!
酒がない!!

......純粋に、謹んで、シュウデだけを賞味いたしました。
おいしかったデス。
おいしかったけど、けど......

**

とか、ぐずっていたら、
つぎの晩にも、またまた到来物が。

ど〜ん!
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朴葉寿司です。

朴葉味噌は、ご存じの方も多いかもしれません。
同じホオノキの葉を使うのですが、
あれに使われているのは、冬を迎えて、枯れた葉。
この朴葉寿司には、今ごろの季節の、青々とした朴葉を使います。

これがね、また何とも言えない典雅な香りなのです。
その香り高き大きな若葉に、
鱒とミョウガタケを混ぜ込んだ酢飯がはさんである。
うちでは作ってもらったことないなあ。
高山の中でも、やや南の方限定の郷土食のようです。
母の旧友の娘さんが届けてくださいました。

夕方からずっと電話かけとるのに、
アンタ、ち〜っとも出んのやも!
(出ないんだもん!)
せっかく作ったんやで、届けるで!(作ったんだから、届けるから!)
ちょっと遅うなるけど、今から届けるでぃな、(遅くなるけど、届けるからね、)
玄関閉めんすと待っとんない!
(閉めないで待ってなさい!)

いろいろあって晩ご飯を食いっぱぐれていたワタシ。
なんとラッキーな♪
まだほのぬくい酢飯で、朴葉のおもてが汗をかいている。
ほんとは一晩置いたぐらいのほうが味がなれるらしいのですが、
さっそく、ひとつ。

シュウデの根もとの方が残っていたのをおともに、
いざ、いただきまーす。
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うんまっ♪

だがしかししかししかし!
酒がない!!!!

こんなおいしいものに合わせるに事欠いて、ノンアルコールビール。
シュウデにも寿司にも、ものすごく非道な仕打ちをしている気がする......。


K兄ちゃん、
H姉ちゃん、
ごちそうさまでした!
(つぎはおいしいお酒が呑めるときに、ぜひっ!)
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それにしても、みなさん、
ケータイのマナーモードって、
どうやって忘れずに解除なさってます?


※ええと、日本語文型のお話は、またちょっと休業中。
 ごめんなさいねン。

バスでぶいぶい

 
6月最後の週末は、ひと月ぶりの飛騨高山でした。
新宿発の高速バスに乗りまして、乗ったとたんに意識を喪失。
目覚めたら平湯のターミナルでした。

10分間のトイレ休憩。
寝違えた首をひねりつつバスを降り、
いつも水をくむ、「ふるまい水」へ。
水盤の脇のヤマボウシが、今を盛りと咲いていました。
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いつぞやの秋には、真っ赤に熟れた実を見たっけ。

冷え冷えの山の水を飲んだら、しゃっきり目が覚めました。
あとは車窓にへばりついて、飛騨の初夏を満喫。

標高1800メートルの峠から一気に高山盆地へと駆け下るバス。
窓の外は、ひたすらに、緑、緑、みどり。
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あ、薪棚発見!
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いいなあ、あんな上物が、あんなにたっぷり。

水も、走る。
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日の当たる川原には、植えたようにクサソテツ(=コゴミ)がびっしり。
谷あいの木々には、そこかしこに、マタタビの白い葉が光っていました。

やがて丹生川(にゅうかわ)の谷が開け、田んぼが見え始める。P1040295.JPG
手前の雪をかぶったような木は、やはり満開のヤマボウシ。

気をつけぇ! 前ぇ〜ならえ!
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うつくしきかな、ニッポンの田んぼ。


このあたりの田んぼなら、夜にはホタルが飛ぶであろう。
そろそろかな。
まだ少し早いかな。
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※食いしん坊さんは、次回もどうぞ、おつきあいくださいまし。

柳絮なう



きょう、日曜の朝、観光客でにぎわう、飛騨高山の中橋。
風が吹くたびに、白いふわふわしたものが宙を舞う。
(えーと、あれ? 写ってませんな。)

P1030169.JPG

なんだ、なんだ、あれは、なんだ。
(心の目で、上の写真に「雪」を降らせてください。)

不安そうに空を見上げる人、
中にはハンカチで口もとをおおう人も。

みなさん、
あれは、柳絮(りゅうじょ)というものです。
やなぎ(⇒★大好きなおじいさん柳)が、
綿毛つきの種子を飛ばしているのです。
春の風物詩なのであります。

お心安らかに、
山都の空気をお吸いくださいませ。
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そうそう、
カッコウが渡ってきましたよ。
今朝、初音を聞きました。


※コメントのお返事が滞っております。
 すみません。

アヤシイクサイオイシイ


さて、のんべーバースデーの酒盛りに登場した、
あやしげな、うす汚れたような、白い物体。


その正体は!

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いや、ますますわからんではないか。



正体は、こちらです。
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白カビまぶしの、サラミ!


飛騨高山西郊の、清見(きよみ)というところにあるハム工房、
キュルノンチュエの製品。

一枚目の写真は、その工房脇のお店の天井を見あげた図なのでした。
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ベジタリアンの人が見たら、悲鳴を上げちゃいそうな天井です。
白サラミのれんの奥には、飴色にかがやくブタモモが、ぶらんぶらん。



お店は、こんな田園地帯にあります。
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奥に輝く白い山は、笠ヶ岳。


去年の秋、『ひだびと。』3号の刊行記念宴会が東京神田で開かれたとき、
会場となったお店、蔵助のご主人が出してくださったこのサラミ。
もっかい食べたいなあ、と思っていたら、
3月末に高山に帰っていたとき、兄がドライブに連れ出してくれた先で、
道端に「キュルノン...」の看板を発見。
喜び勇んで購入してきた次第。


* * *


さ、ウリさん、どうぞご検品を。
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ふん、すん。
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はやく あっち もってって!
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おいしいのにぃ。
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飛騨居酒屋蔵助さんは、
5月から新店舗!

散歩代行#3


いろいろと用を済ませながら町を抜け、
中橋のたもとまで来たとき、
暗い雲がふっと切れて――、

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思わず、おぉ、と息が漏れました。


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西に傾いた太陽が、桜花を通して川端の小道に光をそそぐ。


小道を抜けた先は、山王さまに隣りあう神社。
ここの階段が、わたしは、好き。
わたしの好きなその石段にも、朗らかな夕陽がさす。
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宮川を渡り返して家に向かう道すがら、
住宅のあいだにぽつんと残る畑に、梅の木が三本。
花の終わったその木にも、あかあかと夕陽。
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日が暮れるころ、町から雪は消えていました。


高山散歩、
今回は、これにて、
おしまい。
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曜日の感覚がくるって、
更新を失念しておりました。
夜更かし更新。

散歩代行#2


春の山王さんのお祭りも終わり、
桜が満開というときにまた雪を見た、高山の町。

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萌え出した川べりの緑にも、雪。
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とある農家の庭先の、モミジの木。
なんという種類なのか、うつくしい色合いに芽吹いたモミジ。
そこにも、雪。
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こちらは、高山別院のすぐそばのお寺さん。
ミツバツツジでしょうか、見あげる高さのみごとな株。
その満開の上にも、朝の雪が、はだらに残る。
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春の花々のいろいろの上に雪。
目には珍しく、きれいはきれいなのだけれども、
とにかく、寒い。
空が、暗い。


うつむいて、とぼとぼ歩いていたら、
廃屋のようになった屋敷の、ごたくたと物が置かれた一隅に――、

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この家のあるじが、いつのころにか山から連れてきたものでしょう、
ヒトリシズカの花。


顔上げなぃ。
春が来りゃ、
わたしたちゃ、
ちゃんと咲くんやで。
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顔を上げなさい。
春が来れば
ちゃんと咲くんだから。

散歩代行#1



春の高山の町を、散歩しそびれた人に代わって――

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4月14、15日の祭りのころ咲き出したという、今年の桜。
20日のこの日、冷たい雨の中で、まだまだ爛漫と咲きほこっていました。


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下二之町(しもにのまち)の骨董屋さん。
巨大な瓶に活けられたのは、満開のユキヤナギと、
黄色いのは、はて、サンシュユ? それともダンコウバイかな?

雨はほんとうに冷たくて、今にもみぞれに変わりそう。
かじかむ手に息を吹きかけながら、歩きました。

***

そうして、あくる朝、
まさかの積雪。

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所要で出かけた先は、千島白山神社のそば。
鳥居の足もとで、せっかく開きかけたスイセンが、
雪の重みに最敬礼していました。

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こちらの神社では、ちょうどこの日が春の例大祭。
祭りのやわいに急ぐ人々が、
「祭りに雪とはなあ。」
「なぁあ、こわいこっちゃな。」
と言い言い、石段をあがってゆかれました。
※1.「やわい」=したく
※2.「こわいこっちゃな。」=困惑する事態であるよな。≒「まいったね。」



南の国から来たツバメとイワツバメが、
みぞれの川面をぶんぶん飛んでいました。
川虫の羽化は始まっているのでしょう。
食べるものはあるにしても、寒かろう。
がんばっ!
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※先週末に帰省しました、高山のようすをお送りします。
 3回シリーズの予定!
 (まーた、日本語文型サボってる......)

ひっそりプレゼント



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黄金週間、いかがお過ごしですか。
ウリは、一日の気温の変化に合わせて家の中をあちこち移動しながら、
元気いっぱい、寝ています。

おばは、カレンダー通りの生活。
そもそもが非常勤講師という身の上で、ふだんから家にいることが多く、
連休だろうが何だろうが、たいした違いはないようなものですけれども、
それでも春から初夏にうつろう、このうつくしい季節に、
つねより空席の多い電車、活気はありながらひと気の少ない町、
――そこはやはり、なんとなくのどかな、よい心もちがいたします。

何を隠そう、おばメは誕生日が4月の29日でございまして。
「昭和の日」なんて名前になったのは、少々がっかりでした。
「みどりの日」って呼ばれてたころは、よかったなあ。

それはともかく、ものみな生気に満ちるこの季節に
誕生日がめぐってくるというのは、なかなかよろしいものです。
お母ちゃん、生んでくれてありがとう、育ててくれてありがとう!
と、素直に思います。

で、そんな感謝の気もちの、百万分の一還元セールならぬプレゼント。
こちら(⇒☆)でウリすけが三つ指ついて宣伝しておりました、
ミニコミ誌『ひだびと。』の4号(2013年春号)です。

今回は支援も兼ねて、ちょいと多めに購入いたしました。
いたしました、つもりだったんですが、
あちゃこちゃに配っていたら、あまったのは、たったの一冊。

でもたった一冊でも、死蔵するよりは、どなたかに読んでいただきたい。
当ブログがご縁ですでにご支援くださった方には申し訳ないのですが、
新たな読者開拓ということで、お許しくださいませ。

今号の『ひだびと。』は、なかなか野心的な試みをしております。
なんと雑誌のくせにA面とB面が、ある。
上の写真はA面で、「円空」の特集。
そして、引っくり返したB面は、

P1020499.JPG
わが郷土、飛騨高山が舞台の小説とアニメ、『氷菓』の特集です。
(アニメの公式サイトは⇒☆こちら。)

おばの連載「にゃんこ、町歩き」も、真ん中へんに載ってます。



さあて、

『ひだびと。』4号、読んでみたい人、

手を挙げてください!


コメント欄に「ほしいぞ。」とひと言、お願いします。
締め切りは、連休最終日の、5月6日(月)。
もしーも、ご応募が複数になった場合は、抽選といたします。
(猫抽選になるかどうかは、時のウン!)

さしあげる方が決まりましたら、メールにてご住所をお知らせいただきますので、
ご応募の時点では、コメント欄には個人情報など、お書きになりませぬよう。



飛騨高山のファンを増やしたい!
という下心におつきあいのほど、
どうかお願いいたします。
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==追記==
おまけを、おつけします。
この『ひだびと。』と前後して出た、母校、斐太(ひだ)高校の同窓会誌、
『有斐』55号の「特集 卒業生から」に、原稿を載せていただいたんですが、
それのコピーをおつけいたしましょう。

タイトルは「さあ、日本語の話をしよう」(どっかで聞いたような)
ナカミは、
・日本語教師とはどんなしごとか
・日本語教師の見た高山方言
・高山方言で英語を学べば
の三本立て!

これのコピーをおつけします。
『ひだびと。』は一冊だけですが、こちらは無制限。
こっちだけでも読みたいという奇特な方がいらっしゃいましたら、
どうぞご応募くださいませ。

逆走


またまた日本語からも、猫からも、はずれたお話で恐縮です。
4月9日に撮った、高山の街なかのソメイヨシノ。
P1010733.JPG

高山にしては暖かかったこの日、一分咲きというところでした。
で、東京にもどってきてみたら、とっくにすっかりぞっくり葉桜で。
うう、花見をしそびれた。

このあと、高山はまた雪が舞ったりしたそうですから、
桜も足踏みしているかもしれません。
この週末また高山に行くんですけれども、待っててくれるといいなあ。


ついでながら、同じ日の、高山市中の花をもう少し。

P1010723.JPG

これ、レンギョウなんですよ。
こんなに背高ノッポに仕立てられたのは、はじめて見ました。
なかなか風情のある、小料理屋さんの仕舞屋のようでしたが、
昔ながらの板ガラスに映る金色が鮮やかでした。


こちらは、宮川べりの、ハクモクレン。
P1010730.JPG

画面両脇の棒のようなものは何かといいますと――、


P1010731.JPG

鍛冶橋の欄干にすえられた、「手長像」の両腕。
ワタシ、このおっちゃんが好きです。(⇒☆こちらに親切な紹介が。)

ちなみに、この橋には、ライブカメラが設置してありまして、(⇒
今まさに知り人が橋を渡ってたりしてな、など思いながら、
わたくしは、ときおり東京からのぞいてみるのです。


で、この翌日、いったん東京にもどったわけですが、
途中の平湯バスターミナルは、横なぐりの吹雪。
タイのお人らしき観光客が、キャッキャと写真を撮ってました。
P1010773.JPG


で、梓川を下って諏訪湖に出たら、春の青空。
P1010778.JPG

日本は広いな。



いざ、
桜を慕って、
季節を逆走。
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春じゃ春じゃ。


季節は行ったり来たり、
きのうの朝の高山は、うっすらと雪化粧でした。
でも、春は確実に近づいています。
銀ねず色のつぼみが、真っ白に、ほどけ始めました。

P1010717.JPG

夕暮れ間近の駆け足散歩では、こんな写真しか撮れませんでしたが、
この木は、こんな素敵な三叉路に建つ蔵の前にあります。

P1010714.JPG

青いジャンパーのおじさんが、
溝から水をくんで、植木にやっていました。

左手の奥に見える大きな柳は、先日の柳
中橋の上手の大柳です。

P1010708.JPG

おじいさん柳の髪が、だいぶ、ふさふさしてきました。

―と、すこし明るい気分で町をふらつくゆとりもできまして、
おばは、もうじき、ウリすけの待つ家に帰れそうです。


......待ってる、よね?
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